人間力で差別化しろ!

 

先日テレビを見ていたら日産のCMが流れてい

ました。何気なく見ていたのですが、CMの中

で気になるコピーを発見。それは、

 

GTRのエンジンは、

人の手でしか、つくれない。

それが許されるのは、

たった5人の匠だけ。

 

というものです。

この言葉に心が惹かれたので調べてみると、

日産では「技術匠人」と称する一般職員とは

区別される職責があるそうです。

 

クルマ好きの人ならわかると思いますが、

日産のGTRといえば日本を代表するスポーツ

カー。ポルシェに勝つという野心に満ちた計

画の下で開発された日産と日本自動車業界の

代名詞格なスポーツカーです。

 

そんなクルマのエンジンがたった5人の匠で

つくられている、とわかるとそれだけでワク

ワクしてきます。

 

工業製品の代表格であるクルマの心臓部分が

手作業、それもたった5人の職人によってつ

くられていると思うとそのギャップに心惹か

れるのです。

 

実際、日産の横浜工場ではGT-Rのエンジンと

トランスミッションは、F1と同じように工場

内にある塵や埃のない専用のクリーンルーム

で、5人の匠によって一基一基丁寧に組み立

てられています。

 

そして、その証として匠たちの名前の入った

エンブレムがエンジンに付けられるのです。

 

こうして完成したスーパーカーのエンジンは

手元を離れても匠との関係は続きます。

 

実際、エンブレムに刻まれた匠との面会を求

めてわざわざ訪ねてくるオーナーもいるそう

です。

 

何が言いたいのか、というと

「人の存在」がわかると人間は急激に興味を

持つということです。

 

親近感、安心感、という言葉でも置き換えら

れると思いますが、人の存在はそれだけで消

費者の心をつかむことができます。

 

以前、ある工務店の現場見学会を見たことが

ありますが、そこには私が建てましたという

言葉とともに、大工さんが家族(奥さんや子

ども)とともに笑顔で写っている写真が飾っ

てありました。

 

そして、ひと言。

「家族が恥かしくない仕事をしています。」

と添えてありました。

 

もうこの写真1枚で勝負あり、です。

会社の規模だとか、建物の細かい性能だとか

は関係ありません。この心意気だけで信用で

きそうな気がしてきます。

 

もちろん、簡単なことではありません。

それなりの覚悟が必要です。

 

しかし、覚悟ができた人はこれをするだけで

売上は伸びます。信用力は一気に高まります。

お試しください。