その商品で競合に勝てますか?

 

いろんな会社の会議に参加して思うことは、

競合分析が足りないということ。競合に対す

る意識が欠如しているということです。

 

商品会議などが典型ですが、競合はどんな物

件をつくっているのか、ということについて

の認識が低い。

 

そのため、一生懸命企画を練っても大した効

果は現れません。

 

その原因は、過去の成功体験。

昔は競合を意識しなくても売れたからです。

 

基本的に、需要>供給時代には、

商品企画は大して重視されません。

 

そんな時代は、とにかく商品を供給すれば売

れる時代ですから、商品企画より仕入れの方

が大事。競合を意識しなくても同じような家

でも十分売れるからです。

 

実は、建売業界はそんな時代を長く経験して

きました。そのため、社長や経営幹部がそん

な経験を長くしていると競合に対する意識が

欠如してしまいます。

 

それが需要<供給という時代に跳ね返ってく

るのです。

 

今はまさに需要<供給という時代。

昔のように物件を出せば売れる時代ではあり

ません。

 

需要<供給時代というのは、

言い換えれば、買い手市場という時代。

 

買い手にとっては、選択肢がたくさんある時

代ですから自分にとって最も価値のある商品

を探します。

 

物件自体はたくさんあるわけですから、じっ

くりお気に入りのものが出るまで待つという

選択肢もあります。

 

そんな買い手市場であなたの物件が選ばれる

ために必要なことは、競合との差別化。競合

よりいい商品をつくらない限り選ばれません。

 

これは選挙と同じ。

昔は中選挙区制だったので1位にならなくて

も2位でも3位でも当選できました。

 

しかし、今は小選挙区制。

小選挙区制ではどれだけ1位と2位の差が僅

差でも2位は当選できないのです。

 

つまり、1番じゃなければ勝てないというこ

と。建売業界もそんな時代に入ってきたのです。

 

では、どうすれば1位になれるのか?

 

答えは簡単です。

競合を分析して競合以上の商品をつくるこ

と。これに尽きます。

 

もちろん、すべての部分で競合に勝つ必要は

ありません。立地条件も違えば、かけられる

予算も違うわけですから、メリハリが必要で

す。

 

つまり、見せ場をつくるということ。

競合にはない、とっておきの見せ場を商品の

中に組み込むことです。

 

そして、それを最も必要とするお客様にアピ

ールする。そうして競合にないあなただけの

物件の魅力で勝負するのです。

 

とにかく大切なことは、競合と同じような商

品をつくらないということ。同じような商品

で勝つには価格勝負しかありません。

 

値下げ競争に巻き込まれたくないなら、

見せ場のある商品をつくりましょう。

効果ありますよ。