最近、気になる記事を2つ見つけました。
ひとつは、首都圏のアパート空室率が急上昇
しているという記事。
その記事によれば、2015年5月あたりから
空室率が急上昇を続けており、東京都全域で
は6月に33ポイントを超えたといいます。
これは、およそ3戸に1戸が空室になっている
ということ、かなり深刻な数字です。
この状況は特に郊外に多いアパート系の賃貸
住宅で顕著で、郊外のアパートでは比較的新
しい物件であっても空室が発生しているケー
スが増えているといいます。
空室率については、単身者用のワンルームや
1Kで特に高く、賃料も伸び悩んでいます
が、ファミリー向けの物件(2LDK、3LDK)
は、供給が少ないため賃料もリーマンショッ
ク前の水準にまで上昇しているといいます。
裏を返せば、ワンルーム、1Kタイプのアパー
トの空室率は33ポイントよりもっと高いとい
うこと。2件に1件は空室というのが実感か
もしれません。
そしてもう一つの気になる記事は、
不動産融資、バブル期上回るという記事。
日銀によると、今年4~6月期の新規貸出額は
前年同期比22.0%増の3兆1271億円に達し
バブル期の1989年に記録した4~6月期のピー
ク(2兆7679億円)を27年ぶりに更新したと
いいます。
マイナス金利政策の影響で借入金利が低下し
不動産関連企業が資金を調達しやすくなった
のが原因で、
融資案件では、東京五輪・パラリンピックを
控えた首都圏の再開発や、不動産投資信託
(REIT)向けが増加。
2015年1月から相続税が改正されたことを受
けて、賃貸住宅を建てた土地は相続税の評価
額が下がるため、節税目的の個人向けアパー
ト融資も伸びたのも要因です。
どちらの記事も大きく取り上げられてはいま
せんが、不動産業者にとっては重要な記事。
なぜなら、今がバブルの真っ只中ということ
が証明されたからです。
もちろん皆さんはプロですから、なんとなく
バブルだなぁというのは感じていると思いま
す。しかし、漠然と感じていることと実際に
数字で把握するのは雲泥の差。数字で把握し
てはじめて実感できるものです。
これから先は、いつバブルが弾けても不思議
ではありません。その自覚を持ってビジネス
をすることが大切です。
もっとも、バブルが弾ける寸前が一番儲かる
時期というのも事実です。但し、不動産の場
合は株と違ってすぐに売却できないのが難点。
早め早めに手を打つのが得策です。
くれぐれもご注意ください。