60(ロクマル)の経営者へ。

 

クライアントさんの中で最もコンサルティン

グが難しいのが60歳前後の経営者です。

 

理由は、彼らが過去にそれなりの成功を収め

ていること。成功体験が邪魔をして、新しい

価値観についていけないことです。

 

時代は変化します。

お客様の好みも変化すれば、売り方も変化し

ます。だから、それに応じて売主側も変化し

なければいけないのですが、これがなかなか

難しい。

 

わかっちゃいるけど、変われないというのが

彼らの本音でしょう。

 

では、そんな経営者はどうしたらいいのか?

 

答えは2つあります。

一つは、もっと努力してお客様の気持ちをわ

かること。30代のお客様がターゲットならそ

の世代のお客様の趣味嗜好を徹底的に勉強す

ることです。

 

そして、もう一つは、逆転の発想で

売る商品を変えること。

 

30代とかの一次取得層をターゲットにするの

ではなく、自分と同じ世代(60歳前後)をタ

ーゲットとした商品を売ることです。

 

最近、60(ロクマル)ハウスという家が

人気です。

 

もともと60(ロクマル)ハウスは、

ある建築家が

 

「60歳からの人生をどう生きてゆくのか?」

「身の丈にあった必要十分な家とは?」

「60歳になって本当に自分が住みたいと思え

る家とは?」を考えて導き出した家。

 

アメリカ映画に出てきそうな、

シンプルなフラットハウス(平屋)が基本で、

 

老後に暮らしやすいだけではなく、人生を積

極的に楽しみ、自宅にいながらバカンス気分

を味わえる家を実現したと言います。

 

今の50代、60代前半の人は、アメリカンカル

チャー全盛期の70年代に青春を過ごし、ライ

フスタイルへのこだわりが強い世代。

 

彼らがリタイヤを迎えるとき、家にも新しい

視点が必要になってくるはずだ、とこの建築

家は考えたのです。

 

そして、それがまだまだシニアと呼ばれるに

は早すぎるオヤジたちに共感されているので

す。

 

もちろん、この客層が多いわけではありませ

ん。マーケットとしては小さなマーケットか

もしれません。

 

しかし、だからこそチャンスがあると言える

のです。この層を狙ってくるのは大手ハウス

メーカーではありません。地元の小さな工務

店か建築家。

 

だとすれば、このニッチな分野でトップを取

ることは十分可能。自分と同じ世代に売るわ

けですから無理に自分の考えを変える必要も

ありません。

 

大切なのは、変える勇気。

自分を変えるか、売る商品を変えるか。

成功するにはどちらも変化が必要です。

 

あなたには変化する勇気がありますか?

変化できなければ恐竜のように淘汰されるだ

け。生きていくためには変化こそが重要です。