慢心していませんか?

 

ビジネスには楽してお金儲けができる時期が

あります。それは時流に乗ったとき。その時

は、大した努力もなく成功を掴むことができ

ます。

 

もちろん、時流に乗るためには決断をしなけ

ればなりません。だから、それはそれで大し

た勇気なのですが、一度そのリスクを取ると

その後は、大した努力をしなくても意外と順

調にビジネスは進みます。

 

実際、私も過去に何度かそんな時期を過ごし

てきました。昨日までと同じ仕事をしている

のに、急に売れ始めるという経験です。

 

あれだけ努力しても、うんともすんとも売れ

なかった物件が、いとも簡単に売れるように

なるという経験です。

 

最初は、「ラッキー」「運が向いてきた」

程度に思うのですが、それが何ヶ月も続くよ

うになると、「今までの努力が報われた」

「実力がついた」「俺って天才かも」と変わ

ってきます。

 

そして、慢心が生まれるようになるのです。

 

もちろん本人は慢心だとは思っていません。

なぜなら慢心しないように毎日心がけている

からです。

 

しかし、後から思うとあれが慢心だったんだ

ということがわかります。

  

時流というのは長くは続きません。

ブームとして一瞬で終わるものもあれば、

そこそこの期間続くものもあります。

 

しかし、遅かれ早かれ必ず風が止むときがく

るのです。その時の対策ができているかどう

か、それが慢心しているかどうかの違いです。

 

私も含め、多くの経営者は風が止むときを想

定していませんでした。口では想定している

ようなことを言っていても、本気で危機感を

持ってはいませんでした。

 

少なくとも急に風が止むなんてことは起こら

ないと思っていました。それが慢心だったの

です。

 

しかし現実は、ある日突然、風は止むので

す。そして焦る、慌てる、パニックになる。

 

では、すべての業者がそうなるのかというと

そうではありません。

 

なかには、そんな状態をほくそ笑みながら見

ている人もいます。そして、一気に市場を総

取りしていくのです。

 

彼らこそが、慢心しなかった経営者。

風が止んだときを想定して準備していた経営

者です。そんな経営者が少なからずいました。

 

今、時代はまだ風が吹いています。

しかし、あと数年でこの風が完全に止むとき

がくるのは明らか。時間は長くは残されてい

ません。

 

ここで風が止んでもいいような手を打てるか

どうか、それが経営者の力量です。

 

リスクを取って、風が止んでも生き残れる方

策を講じましょう。新しいチャレンジを試み

ましょう。それこそが慢心から逃れる唯一の

道です。じっくりお考えください。