経営者が知らない雇用の現実。

 

昨日は不動産保証協会の法定研修でした。

いつもなら、第一部だけ聞いてさっさと帰っ

てしまうのですが、昨日は以前から興味を持

っていた講師の登壇。ちゃんと最後まで聞い

てきました。

 

まあ、法定研修というのは当たり外れの大き

な研修。ハズレに当たってしまうと本当に時

間のムダなのですが、昨日はまずまず。参考

になる話を聞いてきました。

 

何が参考になったかということですが、

それはこれからどんな時代が来るのかという

未来予想の話。やはり、未来が見えると少し

安心できます。

 

で、その講師が何を言ってたのかということ

ですが、これからは人手不足の時代になると

いうこと。

 

それを踏まえた経営をしていかないと、人手

不足で会社が回らなくなるということです。

 

実は現在、すでに日本の有効求人倍率はバブ

ル時代とほぼ同じ倍率になっているといいま

す。その割合は、1.38倍。

 

有効求人倍率とは、「求人数(仕事の数)」

を「仕事をしたい人の数」で割ったもの。

 

これは、世の中にどれくらい求人(仕事)が

あって、それにどれくらい応募(仕事をした

い人)があるかを表しています。

 

たとえば、仕事の案件が100個あり、そこに

200人応募していたら、有効求人倍率は

「0.5」になります。

 

逆に、「うちで仕事をしませんか?」という

求人募集が200件あって、それに応募する人

が100人しかいない場合、有効求人倍率は

「2」になります。

 

つまり、有効求人倍率は高い方がいいという

こと。この指標は、景気が良くなり、世の中

の仕事が増えれば、高くなっていきます。

 

逆に、景気が悪い時は、仕事の数より、応募

者(仕事をしたい人)の数が増えるので、値

が低くなります。

 

だから、この指標から「景気の状態」を判断

することができるのです。

 

ちなみに、リーマンショックが起きた翌年

2009年の有効求人倍率は、0.47まで下がっ

ていましたから、かなり景気が回復したと言

えるでしょう。

 

その上、日本の若年層失業率は4.8%と先進

国の中では最低。つまり、若者の働き手はほ

とんど余っていないということです。

 

だとすれば、これから経営者はどうしたらい

いのか?

 

働き手にとって魅力的な会社にしない限り、

人は増やせないということです。

 

ダメならまた他を探せばいい、なんていう気

持ちで社員を採用していてはまともな(優秀

な)社員は入ってきません。

 

逆に社員は、求人が増え、働く場所がたくさ

んあるわけですから、魅力のない会社からは

どんどん離れてしまうということ。

 

景気が良くなって仕事が増えても社員がいな

いために業績が伸ばせないというジレンマを

抱えることになるということです。

 

だとすれば、これから考えなければならない

ことは、魅力ある会社づくりとそれを実行す

るマネージメント。社員が働き続けたくなる

会社にすることです。

 

あなたの会社は社員が働き続けたい会社にな

っていますか?

 

社員を使い捨てのように考えている会社はこ

れからは受難の時代。どこでも使われないよ

うな社員を採用しなければ人手不足を解消で

きない会社になってしまいます。

 

それがこれからの近い未来です。

しっかり対応していきましょう。