営業はプロセスだ。

 

「営業とは」なんて話をすると、多くの人は

尻込みしてしまいます。

 

確かに「営業とは断られてからが勝負だ!」

なんて話す人を見ていると、尻込みしてしま

うのも仕方ありません。

 

しかし、私は「営業は科学だ」と思っていま

す。科学だから誰でも同じやり方をすれば同

じ結果が生まれる。

 

だから、やり方さえ覚えてしまえば、

営業は決して難しいものではありません。

 

とりわけ、覚えておいて欲しいのは、

営業はプロセスだと言うことです。

 

プロセス通りにやれば正しい結果が出ますが

プロセスを無視すると望む結果は出ません。

 

例えば、話す順序。

 

ある実験で、大統領候補の3本の映像を被験

者グループに見せました。

 

1本目は候補者の伝記、

2本目は候補者を称賛する人々の声、

そして3本目は、候補者自らのスピーチです。

 

この順序で映像を見せると、

被験者グループは大統領候補に好意的な印象

を持つことがわかりました。

 

しかし、これを逆の順序、

つまり、先に候補者自らのスピーチ映像を見

せてから、彼を称賛する人々の声や彼の伝記

を見せると、被験者グループはこの大統領候

補に否定的な印象を持つことがわかったのです。

 

見た映像はどちらも同じもの。

それにも関わらず、見た順序が違うだけで

印象が正反対になってしまったのです。

 

これは、人は人物像と経歴がわからない限

り、その人の知性や考え方に関する印象がき

ちんと伝わらないと言うこと。

 

謝ったイメージを伝えないためには、

話す順序が重要だと言うことです。

 

これを営業に置き換えると、セールスマンは

最初に主張をしてはいけないと言うこと。

 

どんなに自社の商品が良くても、自信があっ

ても、先にその商品をお客様に売り込んでは

いけないと言うことです。

 

最初にやるべきは、

自分の主張ではなく、

お客様との信頼関係を築くこと。

 

お客様のニーズを把握し、

どんな問題を抱えているのか、

何を悩んでいるのかをじっくり聞くことが

大切だと言うことです。

 

結果、そうすることで、お客様からの信頼が

得られるのです。

 

この順序を間違えると、営業マンは自分の主

張をするだけの耳障りな存在になってしまい

ます。そして、一度反感を買ってしまうと、

後でどれだけプラスの情報を見せてもお客様

の気持ちは変わりません。

 

「聞き上手」が営業が上手いのはまさにこの

パターン。お客様がこの営業マンは自分の話

をしっかり聞いてくれる、信頼できる人だ、

と思った瞬間、お客様も営業マンの話を真剣

に聞いてくれるようになるのです。

 

営業はプロセス。

まずは相手の話を聞く。

そして、信頼を勝ち取る。

そのあとに、初めて商品の説明をする。

この順序通りにやれば、誰でも売れるように

なります。

 

営業が苦手なあなた。

ぜひ一度チャレンジして見てください。

面白いように成約できるようになりますよ。