価格から価値の時代へ。

 

中小企業は価格で勝負してはいけない。

価値で勝負しろ、というのが経営の定石。

 

それにも関わらず、多くの建売業社さんは

価格で勝負しています。

 

もちろん、価格で勝負しても勝てる時期はあ

ります。しかし、永遠に勝ち続けられるかと

言うと、それができるのはごく一部。パワー

ビルダーのように特別安く建てられるノウハ

ウを持っているか、特別安く土地を購入でき

るルートを持っているか。

 

どちらにせよ、いずれ勝てる時期は過ぎ去り

ます。そこから先は血で血を洗うレッドオー

シャン(血の海)に突入。最終的には資本力

の強い会社に淘汰されます。

 

だからこそ、そうならないためには価格では

なく価値で勝負すること。価値を提供して、

価格競争の海から抜け出すことが重要です。

 

これは何も建売業界に限った話ではありませ

ん。飲食業界も同じ。なんと、あの牛丼の

「すき家」も価格ではなく商品力(価値)で

勝負しようとチャレンジをはじめました。

 

今回、すき家がはじめたのは、1個1,080円

の「黒毛和牛弁当」。各店20個限定で販売を

はじめました。

 

この「黒毛和牛弁当」は、赤身と脂身の絶妙

なバランスで旨みが凝縮された国産黒毛和牛

を特製のタレで煮込んだこだわりの逸品。

(一説には、原価割れしているそうです)

 

通常、すき家の牛丼は並盛で1杯350円なの

で、およそ3倍の価格の高級牛丼といえます。

 

今回、すき家が新たに狙う客層は価格よりも

価値に重点を置き、価格が少々高くても価値

があれば購入をいとわない層。

 

つまり、すき家は価格で浮気しやすい顧客よ

りも、価値を重視して浮気しない新たな顧客

の開拓を目指しているというわけです。

 

興味深いのは、これまで牛丼業界は、価格重

視のビジネスが展開され、すき家は規模の優

位性をフル活用して、吉野家や松屋といった

ライバルに対して優位に競争を展開してきた

企業だったと言うこと。

 

そんな企業ですら、コスト削減を究極まで追

求していった結果、業績が悪化。2015年3月

期はマイナス111億円という大幅な赤字に転

落してしまったのです。

 

業界トップの企業ですら、価格から価値へ

シフトをはじめました。これが現実です。

 

あなたの会社はこれからも価格で勝負します

か?それとも価値で勝負しますか?

 

そろそろ真剣に考えてみてはいかがですか。