千疋屋に学ぶ高級商品販売のコツ。

 

中小の建売業者さんにとっての悲願は、利益

率の高い高級建売住宅を販売できるようにな

ること。一日でも早く、パワービルダーとの

戦いから抜け出すことです。

 

とはいえ、どうしたら安売り競争から抜け出

せるのかわからない・・・と言うのが本音。

 

抜け出したいとは思っても、ついつい今まで

のやり方に戻ってしまうのが現実です。

 

では、どうしたら具体的な方法が見つけられ

るのか?

 

コンサルタントに相談するのも一つの方法で

すが、敷居が高い人はまず他業界で成功して

いる事例を勉強することです。

 

例えば、千疋屋。

千疋屋といえば高級果物店の代名詞。

江戸後期より182年も続く老舗です。

 

取り扱っている果物は選び抜いた30種類。

宮崎産の完熟マンゴーは一つ8640円。

岡山産の白桃は一個3780円。

マスクメロンに至っては1個1万4040円もし

ます。千疋屋が扱うのは味と形の両方が揃っ

た超一級品だけ。その8割は国内産だと言い

ます。

 

そんな千疋屋ですが、元々は安売り店。

埼玉県越谷にあった千疋村の桃を江戸で売っ

たのがはじまりです。

 

それを今に続く高級店に変えたのが、2代

目・文蔵の妻、むら。商家の娘で商才があ

り、料亭などヘの販路を切り開きました。

ちなみに、当時のご贔屓さんには西郷隆盛も

いたとか。

 

特別感あふれる千疋屋の果物。

そのブランド力から、購入目的の9割は贈答

用。中でも千疋屋の看板を背負っているのが

マスクメロン。果物の売り上げの2割を叩き

出すと言います。

 

1個1万4040円のマスクメロンが飛ぶように

売れていると言うことですが、特筆すべきは

千疋屋は、契約農家を抱えていないと言うこ

とです。

 

その理由は、「果物は自然環境に左右される

ので、常に特定の生産者の方がいいものを作

れるとは限らないから」。

 

特定の契約農家を作らず出来のいいものを仕

入れる品質至上主義が千疋屋のやり方です。

 

では、どうしたらいい果物を仕入れられるの

か?それは、圧倒的な目利き力だと言います。

 

興味深いのは、味もさることながら見た目を

重視していること。メロンの場合は、網目が

太く、しっかりしているものが選ばれます。

 

理由は、「店舗で飾って売っているので、ま

ず見た目が重要」だと言うこと。果物の世界

でも高級なものは、味より見た目が重要視さ

れると言うことです。

 

高級な建売住宅を販売できるようになるには

特別な仕入れルートを開拓しなければいけな

いと思いがちですが、千疋屋の例を見ると特

別な仕入れルートは必要ないと言うことです。

 

それより、商品を見極められる目利きが重要

だと言うこと。違いがわかる、違いを説明で

きる知識と経験が必要だと言うことです。

 

そして、何より重要なのは見た目。

どれだけ味が良くても、材料にこだわってい

ても、高級商品は見た目が悪ければ売れません。

 

あなたの建売住宅の見た目はいかがですか?

見た目が9割ですよ。