評価基準は明確ですか?

 

景気の動向をはかるものさしにボーナスがあ

ります。

 

公務員の冬のボーナス支給は12月10日、一般

企業は12月1週〜2週が多いようですから今年

はすでに支給された会社が多いのではないで

しょうか。

 

気になるボーナスの額ですが、2015年冬の場

合の平均は、国家公務員が715,400円(3.4%増)

大企業が880.593円(3.79%増)、中小企業が

356,791円(2.1%減)。2016年はこれより少し

多くなるというのが予想です。

 

もっとも、これはあくまで平均。

建売業界の場合は、そもそもボーナスのない

会社も多く、業績も会社によってまちまち。

ボーナスなしという会社も珍しくありません。

 

それはそれで仕方のないことですが、ボーナ

スをもらった後に離職者が増えるというのも

現実。

 

ボーナスの額を見て、「こんなんじゃやって

られない」と一気にモチベーションを下げる

社員も少なくありません。

 

ボーナス後に離職者が増える、

年間を通して離職者が多い、

という会社に共通しているのは、会社の評価

と社員本人の自己評価が違うことです。

 

そのため、社員は自分を正当に評価されてい

ないと思ってしまい離職してしまうのです。

 

経営者には経営者の理屈があります。

たまたま今期は儲かったからといって利益を

すべて社員に還元していては長期的な視野に

立った経営はできない、というのもその通

り。内部留保しておきたいというのももっと

もな話です。

 

しかし、社員はそうではありません。

頑張ったら頑張っただけの評価をして欲し

い、その努力をお金に換算して支給して欲し

いというのも、わかります。

 

だからこそ、評価の基準を明確にしておくこ

とです。

 

離職者の多い会社、

会社に不満を抱えている社員の多い会社は、

この評価基準が明確ではありません。

 

オーナー社長に多いのですが、すべてが社長

の自己判断。それはそれでいいのですが、社

長の自己判断が社員に向けて公表されていな

いのです。だから、社員の自分に対する評価

と会社の評価が違ってしまう。

 

こんなに頑張ってやっているのに認めてもら

えないというフラストレーションに結びつい

てしまうのです。

 

その結果、モチベーションが下がり、ますま

す社長とのコミュニケーションが疎遠になっ

てしまう。そして離職へと繋がってしまうの

です。

 

大切なことは、評価基準を明確にすること。

何をすれば評価され、何をすれば評価されな

いかを明確にすることです。

 

会社を伸ばすには社員の協力は欠かせませ

ん。これからは人材採用が困難になる時代が

やってきます。

 

「人材」を「人財」と考えられる会社だけが

生き残れる時代です。