1+1を2以上にするには?

 

「1+1=2以上になる!」

個人ではなくチームで作業に取り組むことの

効用としてしばしば語られることの一つに、

チームで取り組んだほうが個人の場合よりも

高いパフォーマンスを発揮できるというもの

があります。

 

実際、1人で1時間かかる作業に2人で取り組

んだ場合、1人ひとりでやるより30分早く終

わらせることができたという経験がある方も

いらっしゃるでしょう。

 

また、1人で考えるよりも2人で会話しながら

考えたほうが圧倒的にアイディアが湧きやす

いと答える人もいるでしょう。

 

こうしたチームで作業に取り組むことの効用

を「1+1は2以上になる」という例え話しを

使って説明するのですが、

 

本当は、どうなのか?

それを実験した研究者がいました。

 

その実験によると、

1人で綱引きをした時に綱を引く力を

100とすると

 

2人で綱を引いた時の

1人当たりの力は93に減少しました。

 

3人では85。

4人では77。

8人になるとなんと1人当たりの力は

49にまで減少したということです。

 

この実験は「リンゲルマン効果」と言われ

集団になると心理的に「手抜き」が起こる

ことを証明した実験です。

 

「他の人が頑張るから、

 自分は力を抜いても大丈夫だろう」

 

とか

「自分が頑張ってもどうせそれに見合うだけ

 の評価がされない」

 

という心理が働き、

ついつい手を抜いてしまう。

 

つまり、人は人数が増えるほど無意識に

サボるという習性が働くということです。

 

もし、あなたが組織やチームに対して

 

・もっと成果が出せるはずなのに・・・

・個人のスキルは高いのに、

 チームワークがない・・・

 

と悩んでいるなら、

それはこの心理的な「手抜き」が原因かも

しれません。

 

では、どうしたら心理的な「手抜き」を防ぐ

ことができるでしょう?

 

例えば、上司が部下に対して、

「みんなで〇〇の仕事をやってくれ!」

と頼んだとします。

 

この場合、リンゲルマン効果が働いてしまう

ため、無意識に100%の力を発揮できない環

境を作ってしまいます。

 

そうならないためには、

ひとり一人の責任を明確にし、

 

この仕事の総責任者は〇〇さん、

〇〇の仕事の担当はAさん、

〇〇の仕事の担当はBさん、

 

というように

「その仕事をあなたがやらなければ終わらな

いよ」という環境を作ることが大切です。

 

まずは、それぞれの仕事を明確にする。

そして、責任の所在を明確にする。

 

そうすることで初めて

「1+1=2以上になる!」が実現できます。

お試しください。