パンフレットをつくる前に。

 

先日、ある建売会社の社長さんからパンフレ

ットをつくりたいので相談に乗って欲しいと

連絡がありました。

 

それ自体は問題ではないのですが、

パンフレットをつくる前にやらなければなら

ないことがたくさんあります。

 

それができているか、いないか。

 

それができていなければ、どんなに素敵なパ

ンフレットをつくっても売上には結びつきま

せん。むしろ、お金をドブに捨てるだけ。パ

ンフレットの製作会社を儲けさせるだけです。

 

この社長さんの理屈によれば、パンフレット

がなければお客様に説明するツールがない、

だからパンフレットが必要なんだ、というこ

とです。

 

だとすれば、パンフレットでなくアプローチ

ブックでこと足ります。営業マンがお客様に

伝えたいことを資料にして見せる、そんなア

プローチブックがあればいいだけ。たいてい

のできる営業マンは自分でアプローチブック

をつくっているものです。

 

百歩譲って、

仮に完璧なパンフレットができてとしてもパ

ンフレットを渡すお客様がいなければせっか

くのパンフレットも宝の持ち腐れになるだけ

です。何の意味もありません。

 

だから、本来はパンフレットをつくる前に集

客システムを構築することの方が大事。この

会社の場合は、集客システムの元になるホー

ムページすら満足にできていないので、まず

最初にやるべきはパンフレットをつくること

ではなく、ホームページをつくることなのです。

 

実際、ホームページさえ充実していれば、

パンフレットなんてなくても十分営業できま

す。どうしてもパンフレットが必要ならホー

ムページを印刷すればいいだけです。

 

もっと言えば、

ホームページをつくるには商品企画が重要に

なってきます。どんな商品で誰をターゲット

に勝負するのか、それが重要になってくるの

です。

 

そのためには、まず競合をリサーチすること

が大前提。あなたが勝負しようとしているエ

リアで儲かっている会社はどこか、あなたが

勝負しようとしている類似商品で儲かってい

る会社はどこか、それを徹底的にリサーチし

て彼らの弱点を探すのです。

 

そしてその弱点をつく商品企画を考える。

彼らが強みとしている部分で勝負するのでは

なく、彼らが弱みとしている部分で勝負する

のは弱者(後発企業)の鉄則。それ以外に勝

てる道はありません。

 

そんな戦略を立てて、しっかり準備してから

最終的につくるのがパンフレット。パンフレ

ットをつくるということは、自社の戦略発表

と同じことなのです。

 

それができていない段階でどんな立派なパン

フレットをつくっても意味はありません。そ

このところくれぐれもお間違えなく。