仕事柄多くの経営者にお会いしますが、
一番よく質問されることは、会社の売上をど
う上げるかということよりも、人の問題。
社員のモチベーションが低いとか、
彼らをどうすれば成長させることができるの
か、などです。
そして多くの経営者は、その問題についての
本当の原因がわかっていません。だから、ど
うしたらいいのかわからず、常に頭の中はで
きない部下のことでモヤモヤしています。
部下ができない理由は、とてもシンプルで
す。ただ”やりかた”を知らないだけ。
部下は、あなたが当たり前に行っている売上
をあげる活動や、あなたが当たり前だと思っ
ていることを知りません。
自動車でたとえると
”運転の仕方”を知らないのと同じです。
あなたはこれまで、試行錯誤して運転してき
ました。運転できるまでは、色んな問題や障
害があったことでしょう、どうすれば上手に
運転できるようになるか？を一生懸命考えて
きたはずです。
だからこそ、そんな経験をしたあなたは運転
ができて「当たり前」なのです。
しかし、部下はそんな経験がありません。
免許を取り立ての人の助手席に座ると
「なんで、そこでブレーキ踏むの？」とか
「なんでそのタイミングでハンドルを切る
の？」ということに遭遇します。
運転できる人からすれば、当たり前のことな
ので、出来ない人に対して「なんで、出来な
いの？」とイラついてしまうのです。
これは、ビジネスも同じでお客さんに対して
の些細な気遣いだったり、販売方法やセール
スのテクニックなど、あなたが当たり前にし
ていることを部下は知らないのです。
だから、彼らが1人で運転（仕事）ができる
ようになるには、運転（仕事）のコツを教え
どうすればうまくいくのか？をサポートして
あげることが必要です。
つまり、1人で出来るようになるには教習所
の先生みたいな存在が必要になってくるわけ
です。
先生が1人いれば、何人でも運転（仕事）で
きる人を増やす事が出来ますし、どんな人で
も1人で出来るように育てることができます。
とはいえ、中小企業で専任の教官（先生）を
置くのは経費がかかるだけでなく、人材を見
つけるのもなかなか大変です。
では、どうしたらいいのか？
マニュアルとチェックリストをつくることです。
あなたがうまくいったやり方を、
社員の誰でも真似できるレベルまで分解して
わかりやすい文章とフローチャート、そして
それが完璧にできるようなチェックリストを
つくることです。
最初は、大変かもしれませんが
一度作ってしまえば後は改良を加えるだけ。
それさえ部下に渡しておけば
何度も同じ説明をしなくても済みますし、
部下も何度も同じことをあなたに聞かなくて
も済みます。
まさに一石二鳥なのがマニュアルとチェック
リストです。
まずは一番問題の多いところからマニュアル
とチェックリストを作りましょう。それさえ
完璧にできればあなたのイライラはほとんど
解消されます。お試しください。