人間は忘却の生き物、と言われます。
それほど、私たちは忘れることが得意(笑)
なのですが、その忘れる度合いは半端では
ありません。
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウス
は「忘却曲線」という理論を提唱しています。
この理論によれば、人は文字を覚えても
20分後には42%も忘れてしまうそうです。
1時間後には56%、
1日後には74%、
1週間後には77%(約8割)も忘れます。
いい本を読んでも1週間後に、
本の内容の約8割を忘れていたとしたら
せっかくの読書もただの気分転換。
読書から学んだことを実行に移すことはでき
ないでしょう。
だからこそ、私たちは繰り返し本を読むこと
が大切なわけですが、忙しい現代人にはそん
な時間を取ることも容易ではありません。
そんな厄介な私たちの忘れ癖ですが、
例外としてこの理論にあてはまらない方法が
あります。
それが「動画」です。
エビングハウスの実験は、文字列(意味のな
い3つのアルファベットの羅列を、被験者にた
くさん覚えさせて、その記憶がどれくらいの
スピードで忘れられていくかを実験したも
の)テキストのコンテンツを題材にしたもの
でした。
しかし、もしこれが動画で行われていたら
結果はきっと違っていたと言われています。
というのも、アメリカ国立訓練研究所が
「ラーニングピラミッド」という理論を提唱
しているからです。
これは、人の学習の定着率を、コンテンツの
学習方法別に研究し、その効果をランキング
にしたものです。
この実験によれば、情報を一方的な講義形式
で受けた場合の記憶の定着率はわずか5%で
した。
次に、エビングハウスの実験のようにテキス
トを読んだ場合の定着率は10%。
それに対して、Audio-Visual(動画)を
視聴した場合は20%にまで上昇します。
つまり、視覚に訴えかける映像と聴覚に訴え
かける音声を掛け合わせた動画やプレゼンテ
ーションでの学習は、記事や書籍などのテキ
ストでの学習より2倍も記憶の中に定着して
くれるのです。
だとすれば、私たちのビジネスに動画を利用
しない手はありません。
どんなに物件が良くてもお客様の記憶から忘
れ去られてしまっては買ってもらうことはで
きないからです。
日々、大量の物件情報にさらされるお客様。
あっという間にお客様の記憶容量はいっぱい
になってしまいます。
そんな状態の中でもあなたの物件を忘れなく
させるには文字情報だけでなく、写真や更に
は動画も使ってアピールしていくことがます
ます重要になってきます。
いい家をつくることも大切ですが、それと同
じくらい大切なことがお客様の記憶に定着す
ることです。
その対策もお忘れなく。