中小零細の建売業者さんが目指すところは
やはりブランド企業になること。
ブランド商品を持ち、それを熱狂的に支えて
くれる顧客を持つことです。
売上規模にこだわるのではなく、安定した
企業経営をするにはこの形態が理想的。
少人数で運営できる上、利益率も高いので
うまく回りだせばホクホクです。
では、どんなブランド企業になったらいいの
か?ということですが、
お手本は、やはりエルメス。
エルメスのバーキンのような販売戦略を取る
ことができれば申し分ありません。
エルメスのバーキンとは、
第5代社長のジャン・ルイ・デュマ・エルメス
が俳優ジェーン・バーキンと飛行機で偶然隣
り合わせたところ、彼女がボロボロの籐のか
ごバッグを使っているのを見て、何でも入れ
られるバッグをプレゼントしたいと申し出た
ことから生まれたハンドバッグです。
価格の目安は最低でも100万円程度から。
クロコダイルなど希少な素材を使用すれば数
百万円にもなる超高級ハンドバッグ。
そんなセレブ御用達のハンドバッグですが、
インターネットで高級バッグを再販する
Baghunterの調査では、
アメリカの代表的な株価指数S&P500と金、
そしてバーキンを投資の対象として比較した
ところ
「バーキンだけが1984年の発売当初から一度
も下落することなく毎年その価値が14.2%上
昇している」という結果を公表しています。
株価は市場での変動が激しく、金も価格が変
動する中で、バーキンだけが唯一安定して右
肩上がりを保っているというのです。
「バックに数客万円?!」などと聞くと男性
には理解できませんが、それでもいつ手に入
るか分からないほどの人気なのがバーキン。
そこにエルメスのブランド戦略が隠されてい
るのです。
マーケティングの基本的な考え方には商品か
ら考えるプロダクトアウトと、市場から考え
るマーケットインがありますが、エルメスは
典型的なプロダクトアウト。
クオリティと希少性を保つことがエルメスの
基本戦略であり、最も恐れていることはエル
メスが大量に出回ること。
つまり「どこにでもある商品」になってしま
うことをリスクと考え、供給量を適正なレベ
ルにコントロールして、希少性を保ち価値を
高めているのです。
ブランドをつくる上で最も大切なことは、
希少性を保つこと。
欲しい商品が簡単には手に入らないという
状況を敢えてつくることです。
そのためには、こだわりを持ち商品の品質を
極限まで高めることが必須。それができれば
あなたもバーキンのような人を熱狂させる商
品をつくることができます。
簡単な戦略ではありませんが、
成功すれば一生安泰。
試してみる価値はありますよ。