目標勾配仮説を利用しろ!

 

建売会社の経営者には2つのタイプがありま

す。一つは、モノづくりからスタートした

職人タイプ。もう一つは、販売からスタート

した営業タイプです。

 

どちらが成功しやすいかはわかりませんが、

販売からスタートした営業タイプの経営者に

は社員に目標達成させるのがうまい経営者が

います。

 

ではなぜ営業タイプの経営者が目標達成させ

るのがうまいのかということですが、

 

その理由は才能というより習慣。

 

元販売会社ならではの習慣をうまく取り入れ

ている経営者は自然と目標達成する仕組みが

築けているからです。

 

ではどんな仕組みをつくると目標達成しやす

いのか、ということですが、

 

それは、ゴールまでの残り距離を明確にする

ということです。

 

今から80年以上前の1930年代に、

研究者たちが興味深い発見をしています。

 

それは、食べ物を求め迷路を走るネズミは

食べ物に近づけば近づくほど、走る速度が

上がっていくということです。

 

このネズミの行動から研究者たちは、

「目標勾配仮説」を導きだしました。

 

目標勾配仮説とは簡単に言うと、

目標が近づけば近づくほどそこに辿り着くた

めにより多くの努力を払うようになるという

仮説です。

 

ネズミと人間を一緒にするのは失礼かもしれ

ませんが、あなたもゴールが近づけば近づく

ほど、より一層の努力をした経験が過去にあ

るのではないでしょうか?

 

ボクシングなどがいい例ですが、

最終12ラウンドでノックアウトを食らう確率

は圧倒的に少なくなります。なぜなら、この

ラウンドがゴールだということが選手本人に

はっきりわかっているから、最後の力を振り

絞れるからです。

 

だとすれば、ゴールと今いる場所の関係をわ

かりやすく社員に伝えることができれば、

社員はより頑張れるということ。

 

社員自身がもう少しでゴールだ、と思えれば

最後の力が振り絞れるということです。

 

やり方は簡単です。

みんなの目に見えるところにゴールを張り出

すこと。そしてその進捗状況がわかるように

するだけ。販売会社の壁にグラフが貼ってあ

るのはまさにその典型です。

 

イケイケの会社ぽくって嫌だ、という意見を

持つ人もいますが、壁でなくとも毎日ゴール

と今自分のいる場所を把握させることは大

事。たったそれだけで、目標達成率は大きく

改善しますからやらない手はありません。

 

まずはチャレンジ。

騙されたと思ってやってみてください。

必ず目標達成率は改善されますよ。