「イメージ汚染」されていませんか?

 

人は見た目が9割、という本があります。

簡単に言えば、理屈はルックスに勝てないと

いうことですが、残念ながらしばしば当たっ

ています。

 

裏を返せば、それだけ目から入ってくるイメ

ージは重要だということなのですが、ビジネ

スの現場ではそれが重視されているとは思え

ません。

 

アメリカのデューク大学で心理学を教える

ギャバン・フッツィモンズと、アリゾナ州立

大学のマーケティング準教授アンドレア・モ

ラレスの行った実験で面白いことが発見され

ました。

 

それは、透明なパッケージに入った脂肪分の

全くない「せんべい」のような食品を、脂肪

の塊であるラードの容器に接触させて置き、

被験者がどのように感じるかを実験してみた

のです。

 

すると、それを見た被験者たちは、そのせん

べいのような食品に脂肪分が全くないにもか

かわらず「脂肪を多く含んでいる」と感じた

のです。

 

そこで今度は、透明なパッケージを半透明な

ものに変えて同じ実験をしたところ被験者た

ちが感じる脂肪の含有量も減ったのです。

 

つまり、透明なパッケージの製品は実際にパ

ッケージが完璧で他のものに触れても汚染す

ることがなかったとしても、潜在意識の中で

は汚染されてしまうということです。

 

他にも、殺虫剤の入ったパッケージの上にク

ッキーを置いたところ、クッキーが直に触れ

ているわけではないのに、その状態を見た被

験者たちは1時間以上たってもそのクッキー

を食べませんでした。

 

要するに私たちには「汚染された可能性のあ

る食べ物は避けよう」と思う本能があり、こ

の生命維持装置が無意識に働いていると言え

るのです。

 

これは食品だけに限ったことではありませ

ん。消費者の意識のなかに不快感を感じさせ

るモノがある場合、そのモノは他の商品に対

するイメージも汚してしまう可能性があると

言えるのです。

 

建売住宅の販売現地でも同様のケースをよく

目にします。

 

例えば、のぼり看板。

綺麗でセンスのいいのぼり看板ならいいので

すが、ヨレヨレの安っぽいのぼり看板が無造

作に立てられている売出し現場があります。

 

その上、汚い字で捨て看板が添えられていた

りすると、どんなに素敵な物件でも確実にイ

メージが汚染されます。そう、安っぽく見え

てしまうのです。

 

気をつけなければことは、悪いイメージはす

ぐに伝染するということ。だから、イメージ

の良くないものは極力そばに置かないことで

す。

 

あなたの販売現場には悪いイメージを放つも

のはありませんか?イメージは一度ついてし

まうとなかなか変えられません。

ご注意ください。